今回は「肘の痛み」について書いていこうと思います。
肘の痛みは日常の様々な場面で起こることが考えられます。
・スポーツによる過度な負荷
・手をついて転んだ時
・物を持ち上げようとした時
・曲げ伸ばしをした時
など
肘関節は靭帯、筋肉、軟骨で形成されています。このどこかに異常が起こることで痛みが発生します。
〇外側上顆炎
特に多いのは「外側上顆炎」という症状でテニスなどのラケットスポーツや手の使い過ぎなどが原因で前腕の筋肉が上腕骨を引っ張って起こる症状です。一般的には「テニス肘」で知られている症状になります。
外側上顆炎になってしまうと物をつかんで持つことやドアノブを回す動きなどの日常生活の何げない場面で痛みが生じます。
なってしまった場合、対策として前腕の筋肉を休めて炎症を抑える必要があります。
マッサージやサポーターなどで筋肉を緩めることも効果的です。(サポーターは肘関節にではなく、前腕の最大膨隆部につけるのが正しい使い方になります)
多くは2~3週間の安静で症状が落ち着くことが多いですが、使いながらだと症状が長続きしてしまうため、安静や早期回復に向けて病院や接骨院の受診がおすすめです。
〇内側上顆炎
次に多いのが「内側上顆炎」です。これは手首を曲げるときに使う前腕の筋肉の使い過ぎによって起こってしまう症状です。ゴルフのスイングなどで負担がかかり痛みが出てしまうことが多いことから「ゴルフ肘」とも言われています。
主にゴルフや野球などのスポーツでの使い過ぎや過度な負荷の筋トレで痛めてしまうこと多いです。
外側上顆炎と同様に筋肉の使い過ぎによる異常の為、安静と筋肉を緩めることがとても大切です。
〇内側側副靭帯
肘の痛みは人体の損傷でも起こってしまいます。特に野球のピッチングなどの肘の曲げ伸ばしが多かったり、伸ばすときの負荷が強いスポーツで起こることが多いです。
軽い症状のものであれば2週間程度の安静で痛みが治まることが多いですが、損傷の度合いによっては1ヶ月~2ヶ月の安静を必要とするものだったり、手術が必要になるケースもあります。
人体は骨と骨を繋いでくれている組織の為、転倒などの大きな外力が加わらない限り急に激しい損傷になることはありません。ですが、痛みがある状態で無理をして使い続けることによって損傷の度合いが増してしまうため、プロアスリート選手がオフの期間に手術をするというニュースを耳にすることも多いのではないでしょうか。
痛みがある状態で使い続けて、自然と治ることはほぼありません。
少しでも違和感を感じた際は病院や接骨院などの専門機関に相談することが大切です。
今回は肘の痛みの代表的な3つの症例を紹介しましたが、他にも変形性関節症、滑液包炎、疲労骨折、上腕三頭筋による肘頭炎、小児の肘内障、首や肩からの神経症状など多くの痛みの原因はあります。
原因に対して適切な処置が必要なため、違和感や痛みを感じた方はぜひ一度ご相談ください。
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