今回は「ダイエット」について書いていこうと思います。
皆さんはダイエットの経験はありますか?
私も何度かダイエットを経験させて頂いたことがあります。その経験と柔道整復師としての身体の知識を踏まえてお伝えできればと考えております。
まず、ダイエットで一番大事なことは消費カロリーと摂取カロリーです。
単純に考えると摂取カロリーより消費カロリーが上回れば痩せていきます。
〇摂取カロリー
摂取カロリーを考えるときに基礎になるのはPFCバランスと言われるものです。
P:タンパク質(プロテイン)
F:脂質(ファット)
C:炭水化物(カーボハイドレイド)
P:F:C=2:3:5が理想と言われています。
タンパク質が足りなくなると筋肉を作ることができなくなるため、代謝が落ちていきます。
脂肪を減らすと最初は体重が落ちますが、エネルギーの貯蔵が出来なくなり、身体がなるべくエネルギーを使わないようにしようとする反応が起きてしまい、体重が落ちづらい身体になってしまいます。
炭水化物を減らすとむくみがとれるため、最初は体重や見た目の変化が起こりやすいですが、炭水化物は身体を動かすエネルギーを作る栄養素の為、足りなくなるとそのエネルギーを筋肉から使うようになり筋肉がだんだん衰えていきます。また、エネルギー不足の代償に倦怠感や疲れが取れにくい、頭痛や肩こりなどの身体の不調も起こしやすくなってしまいます。
なるべく理想のバランスで食事をとれると健康的に痩せてリバウンドしづらいので、意識してみましょう。
〇オススメのタンパク質
鶏むね肉やささみは脂肪が少なくタンパク質をとれるため、おすすめです。ですが、皮には脂肪が多く含まれるので、取ってから調理をするとより良いです。
マグロやカツオなどの魚もタンパク質摂取にはおすすめです。魚には脂肪も含まれますが、不飽和脂肪酸といって身体に溜まりづらい脂肪のためおすすめです。
納豆はタンパク質を多く含み、腸内環境を整える効果もあるので、おすすめです。
〇おすすめの脂質
サラダ油やマーガリン、牛や豚などに含まれる脂質はトランス脂肪酸と呼ばれるもので悪玉コレステロールを増やして善玉コレステロールを減らす働きがあると言われています。悪玉コレステロールはエネルギーを多く含むため、身体に必要なものですが、善玉コレステロールとのバランスがとても大切です。悪玉コレステロールが多くなりすぎると腸内環境が悪くなり、動脈硬化などを引き起こします。そうなると代謝が悪くなるため、痩せづらくなるだけでなく、病気のリスクも伴います。
トランス脂肪酸を多く含む商品よりは不飽和脂肪酸を含むものを取り入れられると理想的です。代表例としてオリーブオイルやエゴマ油、なたね油、ナッツなどの植物性の脂肪やマグロやブリなどの魚に含まれるものが挙げられます。
〇おすすめの炭水化物
糖質にはGI値と言われる身体への吸収度合いを表す数値があります。なるべく低GI値のものを選んで取り入れることが大切です。
高GI値の例
パン、小麦粉、コーンフレーク、じゃがいも、単糖類(砂糖など)など
低GI値の例
玄米、りんご、ミカン、きのこ類など
小麦粉に含まれているグルテンは筋肉を覆っている膜の筋膜を硬くする作用があり、代謝が落ちて行ってしまうため、ダイエットにはあまりおすすめできません。
また、白米はGI値は中ぐらいですが精米の過程で栄養素がそがれてしまうため、ダメではないのですが、ダイエット効果も高くありません。
なるべく玄米やオートミールなどを主食にしてみることが良いでしょう。
また、そばには炭水化物だけでなくタンパク質やルチンが含まれているため、ダイエットにはおすすめです。ルチンはアンチエイジング効果が期待されているため1食をそばに置き換えることを試してみてはいかがでしょうか?
〇消費カロリー(代謝)
消費カロリーは大きく代謝と運動の2種類に分類されます。
代謝は主に基礎代謝と生活代謝、熱産生があります。
基礎代謝は何もしなくても一日に消費されるエネルギーのことを言います。平均は女性で約1200kcal、男性で約1500kcalと言われています。
熱産生は食事や体温を保つ時に使われる代謝のことを言います。食事をすると食事誘発性熱産生と言われる代謝が働きます。1日の代謝でも約10%を占めると言われているので、1日3食取る方と1食しか取らない方では大きく変わってきます。
体温を保つ時にも熱を生むため代謝は行われます。夏よりも冬の方が代謝は上がります。体温が1℃上がると代謝が約12%上がると言われているため、筋肉をつけて体温を上げることはとても大切です。
これに加えて生活で動いたりする時に消費される生活代謝を合わせると約2000kcal~2700kcalを1日に消費すると考えられています。
〇消費カロリー(運動)
運動での消費カロリーは強度によって変わりますが、長い時間続けられることを考えると有酸素運動が消費カロリーは高くなりやすいです。ただ、筋肉を鍛えて筋力がUPすると代謝が高くなるため、太りづらい身体を作るには筋トレなどの無酸素運動を継続して行うことがとても大切です。
有酸素運動の消費カロリーの目安はウォーキングやランニングなどは簡単に考えると体重(kg)×距離(km)=消費カロリー(kcal)になります。
例えば、体重60kgの人がウォーキングを時速5kmで1時間行った場合は60kg×5km=300kcal消費したことになります。
有酸素運動の目安は30分~1時間が良いとされています。
運動開始20分で脂肪をエネルギーとして使い始めて、1時間を超えると筋肉もエネルギーとして使い始めるからです。上手く脂肪をエネルギーとして消費するためにもなるべく30分~1時間の時間を使えると良いでしょう。
筋トレは大きい筋肉から鍛えると代謝が上がりやすいと言われているため、ダイエット初心者の方はスクワットや腹筋といった筋トレから始めるのが良いとされています。
〇ダイエットの理想のペース
身体はホメオスタシスと言われる維持しようとする機能を持っているため、過度なダイエットで短期間に痩せることを考えるとリバウンドしてしまう可能性は高くなってしまいます。
私のおすすめは体重にもよりますが、体重70kgの方は1ヶ月で脂肪を1kg、トータルで体重約2kgを目安にダイエットの計画を立てられると理想です。
脂肪1kg落とすには7200kcal必要なため、摂取カロリーー消費カロリーを1ヶ月で-7200kcal~-10000kcal、1日-240kcal~-340kcalを目安にできると良いでしょう。
ホメオスタシスの作用で必ず停滞期はありますが、身体が慣れるとまた痩せ始めるので、停滞期の時こそ継続を頑張れるとダイエットは成功しやすいです。
また、身体の歪みや筋肉の硬さはダイエット効果を阻害してしまいます。骨格矯正やストレッチで身体を整えて健康的なダイエットで太りづらい身体を目指しましょう!
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